あばしり電力について

あばしり電力 設立の背景

近年、地球温暖化によるオホーツク海の流氷の減少が問題となっています。
流氷が運んでくる植物性プランクトンは、春になると大量繁殖し、オホーツク海の豊かな
水産資源を支え、また観光資源としても大きな恵みをもたらしてきました。

網走市は、流氷を守り、地球環境を守るため、2007年よりオホーツク地域がひとつになって取り組む
環境運動「オホーツク流氷トラスト運動」に取り組んできました。

地球温暖化の原因である温室効果ガスの削減のためには、
網走市としてもさらなる取り組みが必要です。

また、2018年の胆振東部地震による北海道全域の大規模停電を経験し、
網走市も災害時における電力供給に具体的な対策を進める必要がありました。
こうした地域課題の解決を目的に、自治体と民間企業が協働し、
網走市のカーボンニュートラルの実現に向けた地域新電力会社「あばしり電力」を設立しました。

自治体×企業による「自治体新電力」

2016年4月の「電力の小売全面自由化」以降、小売電気事業へ参入した地域密着型の事業者を一般に「地域新電力」と呼びます。主に地域内で再生可能エネルギーを活用し、エネルギーの地産地消で地域経済の活性化を図ることを目標として事業を行っています。このような地域新電力の中でも、特に地方自治体が出資しているものについては「自治体新電力」と呼ばれ、あばしり電力はこの自治体新電力に該当します。

あばしり電力の特長

1自治体と企業の協働、
地元電力会社との協力体制

  • 網走市
  • 日本ガイシ
  • ほくでん

当社の最大の特長は、太陽光発電設備とNAS®電池を自社保有することにあります。
再生可能エネルギーの推進と災害時の対応力強化を目指す「網走市」と、大容量蓄電システム(NAS®電池)メーカーであり、網走市に生産拠点を持つ「日本ガイシ」、需要家への電力の供給を担う「北海道電力」が協力し、網走市におけるエネルギーの地産地消によるカーボンニュートラルの実現を目指します。

※「NAS」は日本ガイシ株式会社の登録商標です。
※北海道電力が電力を供給し、あばしり電力が網走市公共施設などに電力を販売します。(経済産業省の「電力の小売営業に関する指針」の取次ぎに該当)なお、今回の電力販売の形態は、小売電気事業ライセンスが必要な新電力事業ではありません。

2太陽光発電設備、
大容量蓄電システムを自社保有

太陽光発電設備と大容量蓄電設備NAS®電池を自社保有し、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)に依存しない、再生可能エネルギーの地産地消モデルの確立を目指します。
平常時は、太陽光発電による再生可能エネルギーの安定的な利用、NAS®電池を活用した太陽光発電のエネルギーシフトにより、夜間にも太陽光発電で得られた電力を供給、また自然災害などによる非常時には、防災拠点へ自営線による電力供給を行うなど、近年ますます激甚化する自然災害への対応力強化を目指します。

太陽光発電設備
網走市の日照時間を最大限利用するため、市内4か所に太陽光パネルを設置します。設置箇所については、遊休市有地を有効活用し、順次拡大していきます。
NAS®電池
発電量が気象に左右される太陽光発電では、一度充電してから放電する蓄電池を利用することで出力を安定化することができます。昼間の太陽光発電の余剰分を充電し、夜間に放電することでエネルギーシフトを行い、再生可能エネルギーを最大限活用することができます。また、停電時は非常用電源として機能します。

3利益を脱炭素の取り組みに
再投資し順次拡大

当社は安定的な事業運営を第一に考え、自社で保有する太陽光発電だけでは不足する電力の調達を北海道電力が担うことで、卸電力市場価格の変動による経営リスクを回避し、経営安定性の高い地域新電力を目指します。また電力の供給先として網走市の公共施設に加え、大口の需要家となるNGKオホーツク株式会社(NGKグループ)に電力を供給することで収益の安定化を図ります。当事業で得た利益はさらなるエネルギーの地産地消、脱炭素の取り組みに再投資し事業の拡大を進めます。

企業情報

社名 あばしり電力株式会社
所在地 北海道網走市字呼人534番地の2
設立日 2022年4月27日
事業開始日 2023年4月1日
資本金 7,000万円
目的
  1. 電気取次事業及び小売電気事業
  2. 太陽光などの再生可能エネルギーによる発電及び売電事業
  3. 再生可能エネルギー利用拡大サービス事業
  4. 上記各事業の為に必要なコンサルティングの企画立案、提案及び営業活動
  5. 上記各事業の為に必要な共同研究、システム開発
  6. 上記に付随又は関連する事業
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